0142-23-2211 Japanese Red Cross Society
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臨床研修における指導体制

1.診療業務におけるマンツーマンの指導体制

研修医は、入院患者の副主治医となり、主治医である上級の医師(指導医・上級医)と共同して担当する。

2.各研修科における指導医・上級医の指導体制

◎ 指導医・上級医は、各科指導責任者の指示に従って担当分野の指導を行い、評価を各科指導責任者に報告する。各科指導責任者は、最終評価を行い評価表に記載する。

◎ 指導医・上級医は、研修医に関する重大な情報(研修医の身体的・精神的変化、安心・安全な医療が提供できない、法令・規則が遵守できないなど)に気付いた場合は、各科指導責任者又はプログラム責任者に報告する。

プログラム責任者:久居 弘幸(副院長兼消化器科部長)

3.指導者による指導体制

◎ 指導者は、看護師(看護部長、副看護部長、看護師長)、薬剤部長、放射線部技師長、臨床検査科課長、医療安全管理者などで構成する。

◎ 指導者は、医療従事者の先輩として医療現場の実務、チーム医療などについての助言と指導を行うとともに、各部門(例えば病棟看護師)と研修医のチームワークが円滑に行われるよう配慮する。指導者は研修医の評価と指導医の評価を行う。

◎ 指導者は、研修医に関する重大な情報(研修医の身体的・精神的変化、安心・安全な医療が提供できない、法令・規則が遵守できないなど)に気付いた場合は、プログラム責任者に報告する。

4.医局秘書によるサポート

◎ 身体的・精神的ストレス反応、経済的問題は起こっていないかを絶えず声掛けなどによりコミュニケーションを図り、何らかの問題が発見された場合にはプログラム責任者に報告・連絡・相談を行う。

5.プログラム責任者、臨床研修委員会によるサポート

◎ プログラム責任者又は臨床研修委員会の代表者は、定期的に研修医と個人面談を行い、研修医の身体的・精神的な健康状態、研修の進捗状況を把握するとともに、臨床研修プログラム・環境・指導体制・処遇などに関する問題点と希望、将来の進路、経済的な問題ほか、あらゆることについて意見を交換する。可能なことは解決し、より良い状態で研修が行えるようにサポートする。

◎ 研修医は、研修中に困ったこと、相談したいことなどが発生した場合には、いつでもプログラム責任者及び臨床研修委員会のメンバーに相談できる。相談を受けた委員会メンバーは、プログラム責任者や他のメンバーとの連絡をとりながら研修医をサポートする。

◎ プログラム責任者と臨床研修委員会のメンバーは、日頃から研修医と接する時間をつくり、性格や心配事を把握するよう努める。さらに、困ったこと、相談したいことなどが発生した時にいつでも相談できる雰囲気を作っておく。

6. 指導医・上級医の研修医診療行為に対するチェック体制

◎ 指導医・上級医は、研修医の診療行為を観察・監視するとともに、常に研修医からの報告・連絡・相談を受けるよう努める。その上で診断治療の方向性や成果、問題点などについて議論し指導を行う。

◎ 指導医・上級医は、研修医と共に医療チームに加わり、他職種とのコミュニケーションを図りながら、ベッドサイドカンファレンス、病棟カンファレンス、症例検討会などに参加し、患者情報が共有できるよう努める。

◎ 指導医・上級医は、観察・監視が必要な診療行為を研修医が行う場合には、チェックと指導を行い、診療行為に問題がない場合はカルテ上で承認を行う。

◎ 指導医・上級医は、研修医の診療録記載内容をチェックし、承認・指導を行う。定期的に、研修医からの報告・連絡・相談に回答する形で、カルテに残す。

7. 病院職員による研修医の診療行為に対するチェック体制

◎ 看護師は、研修医から「研修医が単独で行ってよい処置、処方の基準」以外の指示が出された場合には、指示を出した研修医に指導医・上級医の許可を得ていることを確認する。また、その指示内容に疑問がある場合には、指導医・上級医に報告する。報告を受けた指導医・上級医は真摯に対応し結果を研修医にフィードバックする。

◎ 薬剤師は、研修医から出された処方に疑問がある場合には、指示を出した研修医に誤りがないかを確認する。確認後も、その指示内容に疑問がある場合には、調剤する前に指導医・上級医へ報告する。報告を受けた指導医・上級医は迅速に対応し、結果を研修医にフィードバックする。

放射線技師、臨床検査技師などメディカルスタッフは、研修医から出された指示に疑問がある場合には、指示を出した研修医に誤りがないかを確認する。確認後も、その指示内容に疑問がある場合には、指導医・上級医へ報告する。報告を受けた指導医・上級医は迅速に対応し、結果を研修医にフィードバックする。

8. 日当直時の指導体制

◎ 1年次の研修医に対しては、指導医・上級医は、研修医と共に外来患者の診察を行う。都度、診断、治療、問題点などについて議論し指導を行う。

◎ 指導医・上級医は、研修医の診療行為に対し、フィードバックを行う。

さらに後日判明した診療結果などの情報も可能な限りフィードバックするよう努める。

◎ 指導医・上級医は、研修医が行った診療行為として問題がなければカルテ上で承認を行う。また、研修医の診療録記載内容を確認し指導を行う。

◎ 2年次ついては、オンコール体制のもとで指導をおこなう。

9. 病歴要約、研修レポート、退院時サマリ―の指導医・上級医による確認

◎ 病歴要約及びレポート
「経験目標の科別担当項目リスト」に従って、当該診療科の指導医・上級医による指導を受けて作成し、各科指導責任者の評価を受ける。

◎ 退院サマリー
研修医により作成された退院サマリーは,指導医・上級医によるチェックを受け、必要に応じて差し戻し・修正が行われた後に研修科指導責任者のチェックを受けて承認される。

10. 「2年間の学術的研修記録」について

◎ CPC、院内講演会(医療安全・感染を含む)、研修医用必修レクチャー、院内外講習会(BLS・ACLS・ICLSの内2つは必修)に出席したときは、その都度、事務局(総務課)で把握する。プログラム責任者及び臨床研修委員会メンバーは、出席が少ない場合は指導を行う。

◎ 学会及び研究会で発表したときはその資料のコピーを、論文発表は別刷りを記録用紙の添付書類として保管する。プログラム責任者及び臨床研修委員会は、随時チェックして、発表実績が少ない場合は、各科指導責任者に依頼して発表ができるよう調整する。

11. 指導体制における各部門の役割

( 1 ) プログラム責任者の役割
① 研修プログラム原案の作成、企画立案及び提出
② 上記①を実施するため、研修到達目標とその各科分担を決め、各部署への調整、周知を行う。
③ 指導体制の整備、調整、維持
④ 管理体制の整備、調整、維持
⑤ 研修医評価方法の決定、評価の実施、評価結果の収集、評価判定原案の作成・提出、研修医本人へのフィードバック
⑥ 到達の研修医に対する指導・助言・調整。修了認定原案の作成・提出
⑦ 未修了、中断に対する対応
⑧ 研修医に対する定期的なメンタリング(身体的、精神的、経済的など)
⑨ 研修医の進路についての相談、後期研修への橋渡し
⑩ 研修環境の整備・維持(福利厚生、研修医室、臨床技術研修室、教育器具、学会参加旅費など)
⑪ 指導医評価方法の決定、評価の実施、評価結果の収集、フィードバック
⑫ 指導医への助言、依頼、教育法の指導、各部署間の調整
⑬ 臨床研修プログラムの評価、点検・分析、改善策の作成
⑭ 臨床研修プログラムに対する第三者評価(卒後臨床研修評価)受審の主導
⑮ 院内全体への臨床研修プログラムの周知、広報、環境づくり
⑯ 院外への広報(ホームページによる広報、説明会、リクルート)

( 2 ) 臨床研修管理委員会
① 臨床研修プログラムの全体的な管理
② 研修医の全体的な管理
③ 研修医の研修状況の評価
④ 採用時における研修希望者の評価
⑤ 研修後及び中断後の進路についての相談等の支援
⑥ 研修の評価
⑦ その他臨床研修実施上必要と認められる事項

( 3 ) 管理者(当院院長)
① 臨床研修修了証の発行
② 臨床研修中断が発生した場合の臨床研修中断証の発行
③ プログラム責任者、副プログラム責任者、各科指導責任者の任命
④ 臨床研修管理委員会決定事項の院内への周知・実施への協力依頼
⑤ 臨床研修プログラム運営における経済的、社会的、人材的、精神的な支援

( 4 ) 各科指導責任者
① 各診療科における研修指導の責任者である
② 各科における研修目標、臨床研修プログラムを作成する
③ 研修医の意見を参考にしながら、各個人の具体的な研修内容を決め実施できるよう手配する
④ 研修中の指導の責任を持つ(実質的な現場での指導は指導医・上級医でよい)。研修目標の達成状況を把握し、達成できるように調整する。メンタリングを行う
⑤ 評価を行い評価表に記載する。要約・レポートチェックを行い、研修医にフィードバックする
⑥ 必要に応じてプログラム責任者へ報告・連絡・相談を行う

( 5 ) 指導者(看護師、メディカルスタッフ)
① 医療従事者の先輩として、研修医への助言・指導を行う(特に、チーム医療、医療現場での実務について)。また、成長への見守りと支援を行う
② 医師以外の視点から、研修医の評価を行う(特に、チーム医療はできているか、安全・安心の医療ができているか(医師としての適性)について)
③ 必要に応じ、プログラム責任者へ報告・連絡・相談を行う。

 

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